築古2DKのわが家を好きになった。一生物の北欧家具「アアルトテーブル」

2DK部屋づくり

こんにちは、サヨエモです。

「いつかは新築のマイホームを」 築30年の2DKに住む私自身も、以前はそう思っていました。

けれど、7年間の工務店勤務を経て、たどり着いた一つの結論があります。

それは、無理にローンを組んで「箱(家)」を新しくするよりも、 中身の「家具」に投資するほうが、日々の暮らしの充足感は高まるということ。

今回は、少し背伸びをして迎えたわが家の一生もの。
「アルテックのアアルトテーブル」を使ってみて感じたことを、お話しします。


30代で変わった、私の「もの選び」の基準

20代の頃の私は、直感だけでモノを選んでいました。

「これ、いいな」と思ったら、深く考えずにすぐ買ってしまう。

でも、そうやって集めたバラバラな家具や雑貨は、なんだかしっくりこなくて……。

結局、飽きては買い替える、ということを繰り返していました。

そんな私の転機になったのが、自然素材を大切にする工務店での出会いです。

「古くなるほど、味わいと価値が増していく」

そんな家づくりを間近で見守るうちに、私のもの選びの基準も、ゆっくりと変わっていきました。

家も家具も、使い捨てにするのはもったいない。

「家賃を抑えている分、本当に好きなものに投資する」

そんなふうに視点を変えてみたら、今の古い家での暮らしが、愛着のわくものに変わりました。


アアルトテーブルを選んだ「3つの理由」

北欧の名作家具が今も愛され続けているのは、デザインが美しいのはもちろん、日本の暮らしと「共通点」が多いからです。

特に私がアルテックのテーブルを選んだのには、3つの理由があります。

2DKに馴染む「絶妙なサイズ感」

わが家の2DKにアアルトテーブルがすんなり馴染んだのには、理由があります。

それは、このテーブルがもともと「限られた空間」を想定して作られているから。

アルテックの故郷フィンランドの都市部も、日本と同じくコンパクトな住まいが一般的です。

空間を圧迫しない絶妙なサイズ感や、無駄を削ぎ落としたデザイン。

「限られた空間を、いかに豊かに使うか」 そんな住宅事情から生まれた家具だからこそ、日本の間取りにも、しっくりと溶け込んでくれるのです。

また、暮らしに合わせた「選択肢」の多さも魅力のひとつ。 定番の長方形や円形だけでなく、

  • 壁に寄せて省スペースに使える「半円形」
  • 必要に応じて天板を広げられる「折りたたみ」

自分の暮らしにとって、ちょうどいい形。

それを選べる選択肢の広さこそが、アアルトテーブルが長く愛され続けている理由なのかもしれません。

快適な「テーブルの高さ」

日常的に作業する時間が長い私にとって、テーブルの高さは重要なポイントでした。

例えば、海外の家具は、室内でも靴を履く文化に合わせて「高さ75cm」を基準に作られているものが少なくありません。

それを日本人が素足のまま使うと、どうしても腕の位置が高くなり、肩が凝りやすくなってしまいます。

だったら椅子を高くすればいい」と思うかもしれませんが、そうすると私の身長(157㎝)では、足が床に届かず、かかとが浮いてしまいます

以前、高さの合わない椅子でPC作業をしていたことがあるのですが、足が床につかない椅子は、想像以上に体が疲れるものでした。

「素敵な家具なのに、ずっと座っているのがしんどい……」 そんな経験をしたからこそ、テーブルとイスの高さのバランスを大切にしました。

その点、フィンランドは、日本と同じく「室内では靴を脱ぐ」文化です。

わが家のアアルトテーブル(ヴィンテージ品)は高さ71cm。(現行品は72㎝)

私が愛用している椅子の高さは43cmなので、テーブルとの差(差尺)は28cmになります。

一般的に、この差が27〜30cm以内だと「疲れにくい」と言われていますが、まさにその通り。

かかとが床につくので、長時間の作業でも疲れにくいと感じます。

唯一無二の「デザイン」

素朴なのに、一目でアルテックとわかる。

そんな唯一無二のデザインが、このテーブルを選んだ最終的な決め手でした。

その象徴ともいえるのが、特徴的な曲線を描く脚部、通称「L – レッグ」です。

実はこれ、単なるデザインではありません。

工務店時代、無垢材で造作家具を自社制作していたからこそ分かるのですが、「強固な無垢材を直角に曲げる」というのは、非常に高い技術を要することなのです。

本来、木は真っ直ぐに伸びるもの。

それを折らずに、強度を保ったまま曲げるには、素材への深い理解と職人技が欠かせません。

家具を大量生産するため、合理的な家具部品のスタンダード化と新たな技術が必要であると考え……(中略)……家具職人オット・コルホネンとともに、フィンランド国内の自然素材を用いた曲げ木の技術の開発を始めました。その結果生まれた「L – レッグ」という、強固な無垢材を直角に曲げる技術は、1933年に特許を取得、アルテックの家具デザインの基礎を築きました。 —— Artek 公式サイトより引用

デザイナーのアルヴァ・アアルトは、この脚のことを「建築を支える柱の、小さな妹のような存在」と呼んでいたそうです。

大きな建物を支える柱と同じくらい、家具の脚も大切なもの。

そんな哲学が込められた、強くてしなやかなパーツです。 この脚一本に、職人たちの挑戦が詰まっていると思うと、毎日使うテーブルへの愛着もいっそう深まります。

また、この合理的な設計は、日々の扱いやすさにもつながっています。狭い2DKでの家具選びは、「動かしやすさ」も大事なポイント。

アアルトテーブルは見た目以上に軽くて、組み立てもカンタン。

模様替えをしたい時や、ちょっと掃除をしたい時も、女性一人でひょいと動かせる。

この「軽快さ」が、限られた空間にちょうどいい余白を生んでいるのだと感じます。


「ヴィンテージ」という選択

ずっと欲しかったアアルトテーブル。当初は現行品の75cm角を検討していましたが、正直なところ、価格を見て躊躇していました。

「サイズも、予算も、どちらも妥協したくない……」

そんなわがままな願いを叶えてくれたのが、ヴィンテージという選択肢でした。

実は、わが家で愛用しているのは「65cm × 65cm」の正方形です。

意外にも、現行品のラインナップにこのサイズは存在しません。

現行品にある60cmだとサイズが少し小さいけれど、75cmだと価格が張ってしまう。

そんな中で見つけた『65cm』は、私の理想のサイズ感と予算、その両方を満たしてくれる大きさでした。

実物を見ずにオンラインで購入するのは、やはり不安がありました。

けれど、届いたテーブルを前にして、その状態の良さに驚かされました。

長い時間を経てきたヴィンテージとは思えないほど綺麗で、改めてアルテックの『作りの良さ』を実感します。

もちろん、ヴィンテージなので細かな傷や使用感はあります。

私は「それも一つの味」として全く気になりませんが、「長く使うものだからこそ、安心できる新品を迎え入れたい」という方は、ぜひ現行品のラインナップをチェックしてみてくださいね。

参考情報

今回ご紹介したアアルトテーブル(現行品)のサイズ展開や詳細な情報については、以下のブランド公式サイトをご確認いただけます。



さいごに

「狭いから」「古いから」と、理想の暮らしを遠ざける必要はありません。

むしろ、わが家は家賃を抑えたおかげで、無理な新築ローンに縛られず、本当に欲しかったテーブルを迎え入れることができました。

もし新築を建てていたら、間違いなく家具にこれほどお金をかける余裕はなかったはずです。

20代の頃に好きだった個性的なデザインなら、今の古い家には合わなかったかもしれません。

でも、シンプルで素朴なアアルトテーブルは、今の暮らしにも、そして20年後の私にも、そっと寄り添い続けてくれる。そんな安心感があるんです。

どんな家でも、お気に入りが一つあるだけで、なんてことのない普段の日常が、心地よく、満たされたものに変わります。

あなたも、今の暮らしを彩る「一生もの」を、何かひとつだけ探してみませんか?

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